syrup16g Kranke tour @ NHKホール 7/8
大好きなバンド、シロップについて。
好きになった時には既に解散して終わってしまったバンドの一つとして、ライブを生で見るなんてことは完全に諦めCDリスナーに徹していた訳ですが、一昨年まさかの再結成を果たし、ライブを生で見ることができました。感謝。
そして今回、再結成後二度目のライブツアーとなるKrankeツアー最終日、カメラ撮影が入っていましたが果たしてそれが映像作品として世に出るのか分からない(前回ツアーも割とがっつりカメラ撮影していたが2015年7月現在、未発売)ため、公式レポとかTwitterとか2ちゃんとかを読んでなるべく間違いのないよう補完しつつ、でも多分時系列とか間違えてるかもしれないけど、自分のために記録を残しておきます。敬称略。
私は 東京 NHKホール2daysに行って来ました。まず、1日目から。
2015年7月8日(水)、ツアー最終日前日、いわゆる前楽。梅雨真っ只中の東京はここ何日か、晴れ間の記憶が遠くなるくらいずっと曇りか雨が続いていて、朝から晩まで灰色の空。それすらも「なんかシロップらしいや」と思えて個人的に高まっておりました。そしてやってきたライブ当日、この日も勿論雨。結構ザーッと降っていました。
会場横のグッズ先行販売で「患者T」を買い軒下で雨宿りして開場待ち。一階席一桁列と、割と良い席番だったのでニヤニヤしながら待っていました。
開場して早速着替え、席に着いて待つ。寒い…空調が効いてますね。開演前のSEは良い感じの洋楽が流れている。U2では無かったと思う。
ステージにはあの赤い緞帳が降りていて、それが生還を思い出させて独り熱くなる。鳥肌立つくらい格好いいSonic Disorderのあのベースラインで映し出された3人の影、幕が開き、それが紛れもないシロップのメンバーだと分かったときの興奮が蘇る。
あの時は五十嵐隆のソロ名義だったけれど、今度はちゃんと「syrup16g」の看板をひっさげて戻ってくる…。やばいなんかもう泣きそうだ。
何度かSEが途切れて、客席から焦れた変な笑い声が漏れた後、
「おーお、ああえー、おーお、ああえ…」
オープニングSEでKranke e.p.の三曲目、songline (Interlude) が流れ客電が落ちる。拍手!幕が開く。
楽器の入るジャーン!のところで、SEに合わせて実際に弾いている。身体にビリビリと響いてくる。背景にはsyrup16g tour 2015 『Kranke』 の文字が照らし出される。始まったよ…泣
そのまま一曲目、冷たい掌へ。
「れーい↑」と出だしから音を外し、(モニター上げて!)のハンドサインを出す五十嵐。ちょっと笑った。
この曲は展開が面白くて、二つの曲をミックスしたような振り幅がある。
あと、歌詞。これってやっぱりファンへのメッセージなのかな。
アウトロのパッパララ〜パ〜ラ〜も綺麗で好き。高音がとても綺麗。
二曲目、生きているよりマシさ
これはシロップというバンドについての曲だと勝手に思っているけど、再始動前は伝説のバンドとして死んだままの方がマシだって思ってたんだろう。
復活から一年経った今は、ちょっとかっこ悪くても生きている方がマシだって、思ってくれているのだろうか。
Krankeでは再発の時よりもこなれた感じがあり、よい演奏だった。
三曲目、to be honor
サビで明るくなって開けていく感じがとても綺麗。綺麗ばっか言うけど、シロップのメロディってどれも綺麗なんだもん、しょうがない。
これもシロップというバンドについて、もっと言えば五十嵐自身の音楽活動についての曲だと思うんだけど、それじゃ正直過ぎるかな?
四曲目、HELPLESS
アルバムより少しアップテンポ。ライブバージョンは、かっこよくなりすぎてて一瞬何の曲か分からず、歌い出しで「これヘルプレスか!」とやっと気づく。
再発でもニセモノやったけど、ちゃんとセルフタイトルの曲もやってくれることにまた驚く。確かに葬るには勿体無い曲だもんね。葬送曲っぽいけど。たいこのコーラスがとてもいい。
五曲目、stop brain
カポつけてるのに、カポ上で左手を動かす。サビの時にさっとカポの下に入れ替えてコードを押さえる。それがちょっと振り付けみたいでかっこいい。Aメロは5.6弦?だけ押さえてベース音だけを変えてるのかな。
客席は寒いくらいだけど、ステージは照明で暑いらしく、曲間で汗をゴシゴシふく五十嵐。
六曲目、アコギに持ち替えてMy Song
明るい。
七曲目、アコギはそのまま、明日を落としても。バンドバージョン。
暗い。笑 この曲順の落差…。
生還の時は五十嵐一人だったから、バンドで見れて良かった。つらっ、辛いことばかりで…と歌い出しちょっと噛んだ。
八曲目、正常!!
ふわっとしたギターの轟音に包まれる。五十嵐の心地よいスキャットが響く。そしてベース!ラストライブのDVDで見た、あのマキリンのハンパないベース…これが生で見れて聴けただけでも来て良かった。おお…泣
暗い曲だけど、シロップのライブを見ている嬉しさと反して、アンビバレントなよくわかんない気持ちになる。
この辺りで確か1回目のMCが入る。
「静かだけど大丈夫ですか? 笑」「2daysの1日目、明日がその、千秋楽って言うんだっけ。2daysもやらせる方がおかしいんだけど…。笑」「でも今日が千秋楽と思って、ペース配分とか、明日のために喉をとか、そんなことできないし、皆さんも今日が最終日だと思って楽しんで」
うろ覚えだけど、結構喋っていた。あれ、シロップのライブってもっと殺伐としてるんじゃないの?なんだか声のトーンも明るいし、観客に対して真摯だし、聞いてたのと違う…。でもそれが嬉しかった。バンドが良い状態にあるというのも何となく伝わってきた。ありがとう、本当に。良かった!
九曲目、これは今回のツアー日替わり枠。7/8はeverything is wonderfulだった。
白昼夢の中にいるような曲。とにかくもう綺麗。語彙が足りなくて綺麗しか言えないけど、とにかく。
十曲目、吐く血。この曲、好きな人が多いイメージだけど私はそんなでもなく、背景のグルグルでなんだこれは…と笑いそうになった。かっこ良かったけどね。おいっ!と間奏で何度か掛け声をあげていた。
十一曲目、share the light。前にも増して格好よくなってる!ここから段々セトリが激しくなってくる。赤青のストロボで目が少しチカチカした。
十二曲目、天才!やばい!
語呂の良い歌詞に乗って、手を挙げる人、身体を揺らす人が増えてくる。
ギターソロは固唾を呑んで見守るような空気が漂っていたと思う。できたね!
十三曲目、真空。このギターの入りは…!テンションぶち上がる。イェイェイェー!
十四曲目、パープルムカデ。五十嵐のテーマソングとも言える曲。大好き。思わず叫び声を上げる。生還からこっち、毎回やってるけど、毎回イントロで興奮して叫んでる。
十五曲目、神のカルマ!オンベース、キタダマキ!
ライブのアレンジがとにかくいい。かっこいいなこれ!「俺が払う必要なーい!」の後、全然ない!って言ってた、と思う。あと、たいこのコーラス良すぎ〜
十六曲目、本編最後はthank youで締め。感謝だってMCで言ってた。患者と掛けてるよね?
諦めない君にセンキューをって替えて歌っていたらしい、よく聞こえなかったけど。
そういえば前も最後、旅立ちの歌で君とまた会えるのを待ってた!って歌詞替えてて感動したな…。なんなのもう…泣
アンコール拍手が割と揃っててシロップファン訓練されてんなと思った。
アンコール、一曲目は、vampire’s store、CDで聴くよりも当然ながらかっこいい。たいこ叫ぶ!ぶっ叩きすぎてスティック折れたのか、新しいのに持ち替えていた。ドラムあるある。
二曲目、落堕〜〜!まさかのコール&レスポンス。
「オーイェー!」オーイェー!/
「オーイェーイェー!」オーイェーイェー!/
これはまさか…と思ったけどハンドマイクではやらず、ちゃんとギターは弾いてた。
そして二回目のアンコール。客電ついても拍手が止まないから割とすぐ出てきてくれた。たいこがとにかく客席に手を振ってくれるので釣られてこちらも振り返す。
ギターのストラップが絡まり「ちょっと待って…」とMCが始まる。「落堕でもチューニング間違えるし、5、6年休むともうねぇ」「これからはライブを続けていって、皆さんに恥ずかしくないsyrup16gを。日々の積み重ねということで」という流れから生活へ。真摯だな…。
ギターソロもやっぱり弾けていた。思わず拍手してしまった。
そして、なだれ込むように最後の曲、リアルへ。お前にこの一生を捧げよう〜のところ、高らかに謳い上げるようなアレンジで、とにかくかっこ良かった。語彙が足りなくてそれしか言えないし、悲しいけれど、日にちが経って段々細かい記憶が薄れてきた。でも、この日が楽しかったことはきっと忘れないだろう。拍手が終わり、お客さんが帰り始め、終わりのSEが流れてもう一度拍手が起こった。今日が千秋楽と言われても納得するくらい、とても温かいライブだった。
*そういえば、患者TシャツについてもMCしていた。「こんなTシャツ来てたら、お母さんびっくりするよね、うちの子もとうとう…みたいな笑」それはそうと、生地が謎のフワフワ着心地抜群なのでパジャマには最適だと思う。
追記:二日目、ツアー千秋楽の記事書こうとしたけど、めんどくさくなってやめました。
追記2:なんと、二日目の映像がDVD&Blu-rayでリリースされました。しかも前回の再発ツアーの東京公演の映像も収録…!これでかっこいいシロップがいつでも高画質で見られるよ。レポの必要なくなったな。